座間事件発覚から1カ月 専門家「本音で話せる場所を」






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☆タイトル:座間事件発覚から1カ月 専門家「本音で話せる場所を」

☆投稿者:TOKYO MX

☆公開日:2017-11-30 13:44:38

☆視聴時間:3:44

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神奈川県座間市で9人の切断された遺体が見つかった事件が発覚して1カ月がたちました。容疑者の男は自殺願望を持つ人たちを誘い殺害したとみられ、自殺防止に取り組む専門家はこうした被害を防ぐために「自殺を考える人たちが本音で話せる場所が必要だ」と指摘しています。

 白石隆浩容疑者(27)は、東京・八王子市の女性(23)を殺害した疑いで逮捕されました。白石容疑者の家からは合わせて9人の遺体が見つかっていて、8月から10月のわずか2カ月の間に全員を殺害したと供述しています。捜査関係者は「秋葉原で起きた通り魔殺傷事件以来の凶悪な犯罪。被害者の人数が極めて多い」としています。

 事件が明らかになってから1カ月となり、現場は静けさを取り戻しつつありますが、付近の住民からはいまだに「信じられない」という声が聞かれます。近くに住む人は「供えられている花束を見ると、かわいそうだなと通るたびに思ってしまう。警察車両がなくならない限りはいつまでも思ってしまうだろう」「現実っぽくなかった。信じられなかった。もうこんなことが二度とないよう願う」などと話していました。

 遺体は切断した後に遺棄された部分も多く、殺害方法の特定は難航していますが、捜査本部は残る8人についても殺人や死体遺棄の疑いでの立件を目指しています。

 今回の事件を巡っては、SNSの在り方が問題視されています。白石容疑者が短文投稿サイトのツイッターで、自殺願望を示した被害者とやりとりをした上で、誘い込み、殺害したとみられています。このため、政府は自殺に関する不適切な書き込みの対策に乗り出しました。菅官房長官は11月10日の関係閣僚会議で「被疑者がツイッターなど人の目の届きにくいSNSを利用し、自殺願望を投稿するなどした被害者の心の叫びにつけ込んで言葉巧みに誘い出して殺害する、極めて卑劣な手口だ」と批判しました。

 しかし「人の目が届きにくい」ツイッターには、事件が明るみになった後も自殺願望を示す投稿があふれています。年間2万近くの相談を受ける自殺問題に詳しい専門家は、その理由を「身近な人に本音を話せないため」だと指摘します。

 NPO法人・BONDプロジェクトの橘ジュン代表は「身近な人には本音を話せない、だからSNS上でしか話せない、という子もいる。本音をどこにつぶければいいのかと考えた時、リアルな場所があればいい」と語ります。その上で、政府が乗り出したSNS規制の効果については「ただ『死にたい』『消えたい』といった気持ちを『つぶやくな』となると、ならば、どこでつぶやくのか。もっと地下に潜って見えづらくなってしまい、気付かれずに被害が出てしまうと思う」と、疑問を呈します。

 事件発覚から1カ月が過ぎる中、全容解明まではまだ多くの時間を必要とする見通しです。こうした中で、同じような被害者を出さないための一刻も早い取り組みが求められています。