最新ニュース2019年6月14日 → 韓国「ウォン」の下落が示す、文政権の失策と韓国経済の厳しい現実






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☆タイトル:最新ニュース2019年6月14日 → 韓国「ウォン」の下落が示す、文政権の失策と韓国経済の厳しい現実

☆投稿者:毎日ニュース

☆公開日:2019-06-12 19:00:00

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韓国「ウォン」の下落が示す、文政権の失策と韓国経済の厳しい現実

→ 先行き不安が ウォン安につながっている

 4月下旬以降、韓国の通貨“ウォン”が米ドルや円に対して下落している。

アジア通貨の中でも人民元と並んでウォンの下落が目立つ。

市場参加者の中には、「政治、経済および地政学リスクを反映してウォンが売られやすい状況になっている」と指摘する声が多い。

これまで韓国では、政府の後押しもあり財閥企業が巨額の設備投資を行い、海外から資材を仕入れて自動車や半導体などを生産・輸出して経済成長を遂げてきた。

ウォン安は財閥企業の収益を“かさ上げ”し、韓国のGDP成長率を押し上げた。

しかし、現在ではウォン安にもかかわらず輸出にブレーキがかかっている。

韓国最大の輸出先である中国経済は投資に依存した成長の限界を迎えた。

さらに、韓国経済を実質的に支配してきた財閥企業の経営内容も悪化している。

韓国の経済運営はかなり厳しい状況を迎えているようだ。

そうした不安がウォン安につながっている。

今後はウォン安が経済にマイナスに働く部分が増える恐れもある。

文在寅大統領は支持率維持のため財政出動を重視している。

経済の長期停滞リスクが高まる中で財政が悪化すれば、韓国の政治と経済は一段と厳しい状況に直面するだろう。

それは、朝鮮半島情勢の不安定化など極東情勢に無視できない影響を与える。

厳しい状況に 追い込まれる韓国経済

 韓国経済は、想定されてきた以上に厳しい状況に直面している。

経済環境の悪化は、政治の停滞懸念をも高めている。

それがウォン独歩安につながっている。

1~3月期、韓国の実質GDP成長率はマイナス0.4%だった。

当初、経済の専門家らは、韓国経済はプラス成長を維持すると予想していた。

それだけに、マイナス成長突入のマグニチュードは大きい。

需要項目別にGDP成長率を確認すると、韓国経済が置かれた状況がよくわかる。

韓国経済の現状は、政府の支出頼みだ。

一方、これまでの経済成長をけん引してきた財閥企業の業況は急速に悪化している。

最終消費支出は政府支出に支えられて前期から0.2%増加した。

投資(総固定資本形成)は前期比2.8%減少した。

内訳をみると、設備投資が9.1%減と大きく落ち込んだ。

昨年半ば以降、世界の貿易取引は急速に減少している。 輸出も同3.2%減だった。

それが韓国の輸出減少につながった。

その結果、4月、韓国の経常収支は赤字に転落した。

米中の摩擦が激化、長期化すれば一段と貿易は停滞するだろう。

そう考えると、今回の経常赤字転落は軽視できない。

なお、経常赤字転落の背景には、海外への配当金支払いという要因もある。

例年4月に韓国企業は海外投資家に配当金を支払い、所得収支の落ち込みから韓国の経常収支は他の月よりも少なくなる傾向にある。

輸出減少への懸念から、韓国の財閥企業は設備投資を絞り始めた。

すでにサムスン電子はNAND型フラッシュメモリーの投資計画を減らし、追加の投資に慎重だ。

文政権は民間の設備投資を支援しようとしているが、サムスンなどがそれに応えることは難しい。

以上をまとめると、財閥企業が設備投資を行って半導体などの生産能力を増強し、製品を輸出して収益を稼ぐという韓国経済の成長モデルは行き詰まっている。

輸出の減少により、韓国が海外から受け取るお金は減少するだろう。

外国為替市場において投資家がウォンを売却するのは当然だといえる。

政治不安を受けた 資金の流出

 政治への不安も、ウォンを下落させている。

経済の安定には、政治の安定が欠かせない。

わが国の政治を振り返ると、政治が経済の安定に欠かせないことがよくわかる。

2009年9月から2012年11月までの旧民主党政権は、政策運営の経験がないにもかかわらず“政治主導”を掲げた。

結果的に、政府は官僚組織をうまくコントロールできず、経済は低迷した。
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