【解説】自宅で急変…相次ぐ死亡 “自宅待機”ソレおかしくない?






FNNプライムオンラインさんが、2020-04-24 09:50:23に公開した『【解説】自宅で急変…相次ぐ死亡 “自宅待機”ソレおかしくない?』は、動画ニュースnetがYoutubeから厳選して紹介している動画ニュースです。

動画の元ページはこちらからご覧ください。




☆タイトル:【解説】自宅で急変…相次ぐ死亡 “自宅待機”ソレおかしくない?

☆投稿者:FNNプライムオンライン

☆公開日:2020-04-24 09:50:23

☆視聴時間:7:49

☆視聴回数:124660



埼玉県で、新型コロナウイルスの感染が確認されたものの軽症と診断され、自宅待機中だった人が相次いで亡くなっていたことがわかった。

最初に明らかになったのは、50代の男性のケース。

4月16日に感染が確認され、軽症と診断されたが、入院できずに自宅待機になった。

その4日後に体調が悪化し、その翌日に死亡した。

その後、同じ埼玉県で軽症と診断され、自宅待機していた70代の男性も14日に亡くなっていたことが明らかになった。

加藤綾子キャスター「中室さん、こういったケースが相次いでいるということですが、どう思われますか?」

教育経済学者・中室牧子さん「自宅で、医師でもない人間が自分で管理するということは極めて難しいことだなと。容体が変わったとしても、それを自分で判断できるのかと考えると、やっぱり自宅待機っていうのは、かなり難しいなと感じますね」

加藤キャスター「新型コロナウイルスは急激に悪化するスピードがありますから、そこが恐ろしいところですよね」

今回のケースを受け、加藤厚労相は24日、家庭内の感染を防止していく。また、急変時の対応を図る観点から、基本として宿泊療養で対応するよう都道府県等に要請し、従来の自宅待機からの方針変更を明らかにした。

加藤キャスター「今回の埼玉のケースと厚生労働省の方針変換。二木先生はどうご覧になりますか」

昭和大学医学部 客員教授・二木芳人さん「自宅待機はこの疾患に関しては論外ですね。厚生労働省のほうから、確かに場合によっては、自宅待機もしくは宿泊療養と書いてありますけれども、以前の指針で。これは、患者さんが増えて増えてどうしようもないという状況になれば仕方がないので自宅療養もあり得るという表現で、まだそこまで至っていないわけです。準備する時間もありましたから、やはり、そういうふうな宿泊療養をするような施設をじっくり用意して、そこできちんと治療していただくのは当然のことですね。こういう急変もありますし。もう1つは、ご家族のあるようなおうちに帰してしまうと、家族内感染を起こすわけです」

加藤キャスター「今、家庭内感染が問題視されていますね」

二木芳人さん「これはもう明らかに自治体の怠慢ですね」

加藤キャスター「最初から宿泊療養をすべきだということですね、準備をして。風間さんいかがですか」

フジテレビ・風間晋解説委員「政府の方針転換は当然だと思うんですけれども、ただ、自宅か宿泊施設かは問題の一部でしかないんだと思うんです。異変を訴えた患者さんを早急に搬送するという体制。あるいは病院のベッド数の確保ができていなければ、結果的に救うことにつながらないんじゃないかと。その急変とか重症化に迅速に対応できるシステムこそ必要なんだと思うんですよね。あともう1つは、自宅待機いろいろ問題はあるんですが、でもそれによって地域の医療現場が崩壊するのを防いできたという側面もあるんじゃないかなと思うんですけども」

加藤キャスター「二木先生どうですか」

二木芳人さん「やはり、そういう見方もあるかもしれませんけれども、今まで準備する時間は十分あったんです。この間に、きちんとこういうものを用意する。それから、もう1つ大事なことはやはり患者さんの仕分けですね。自宅療養している方が必ずしも軽症じゃないように私は思うんです」

加藤キャスター「軽症の定義というのもふわっとしているんですよね」

二木芳人さん「少しあいまいですね」

さまざまな問題点もある中で、軽症者の待機場所が原則、自宅から宿泊施設に方針が変わった。

この方針変更、街ではどう受け止められているのだろうか。

宿泊施設派・50代「家族がいるので隔離していただいて、医療関係者もホテルに在駐すると思うので、その方が安心」

宿泊施設派・30代「ホテルですね。自宅にいると家族にうつるリスクがあるので、そこは避けたい」、「子どもにうつって、子どもが悪化するリスクが1番怖い」

自宅派・40代「家の方がいいな。安心できそうな気がする。迷惑になっちゃうかもしれないですけど、家と嫁と一緒にいられるからいいな」

宿泊施設派・70代「コロナだったら2、3日でぽっくり死ぬかもしれないし、ホテルにいたい。自宅で死んだら、わからない。1人暮らしだと」、「何カ月もほっとかれてもいやでしょ、だからホテルにいます」

加藤キャスター「中室さん、宿泊施設にという意見が多かったですね」

中室牧子さん「わたしも視聴者の方と同じで、医師の診断を受けて専門家の判断を仰ぎたいということと、家族内の感染を防ぎたいということがありますので、わたし自身もホテルに行きたいかなというふうに自分が患者だったらそう思います」

加藤キャスター「自宅でどんなに気をつけても難しい面は出てきますからね」

希望する人が多い宿泊施設だが、今、どのような状況なのか、東京、埼玉、大阪を例に見ていく。

東京は、24日の時点で1,558室が確保されていて、そのうち23日時点の宿泊療養者は203人。
自宅療養者は調査中だという。

埼玉県は、111人分を確保していて、そのうち36人が利用。
自宅療養者は357人。

そして、大阪府は1,415人分を確保、98人が利用している。
自宅で療養するのは、317人となっている。

加藤キャスター「感染者の増加の勢いから見ると、二木先生、十分ではないのかなという印象も見受けられますよね」

二木芳人さん「特に東京は圧倒的に足りないですね。この間、杉並の区長さんにお伺いしたら、杉並だけでも60人ぐらい自宅療養者がおいでになるということですから、おそらく東京全体で見れば、自宅療養にせざるを得ない人が500人以上はいるんじゃないかなと。どうして、その宿泊の数はあるのにということですが、基本的に部屋は用意できても、そこを管理するスタッフとか人員が間に合っていないんじゃないか。大阪も同じようなことがあるんじゃないかと思います」

加藤キャスター「風間さん、特措法で自治体トップが指示して宿泊施設を用意することになっているわけですが、なぜ遅れているのでしょうか」

風間解説委員「まさにそこなんですが、特措法では施設の箱は強制力を持って使用できると読めるんですよ。ただ、施設を機能させるスタッフを徴用することはできないんですね。ですから、ホテルとそのスタッフにお願いして説得しなければいけない。そこに時間がかかっていると思います」

加藤キャスター「二木先生のおっしゃった問題点が、やはり残っているということですよね」

二木芳人さん「ホテルのスタッフにそういう作業をさせるのは大変問題ですね。私は自衛隊あたりに助けてもらえばと思っているんですけれども」

人手の問題というのも残っているという。

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/

チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/subscription_center?add_user=FNNnewsCH

(2020/04/24)