“立ち入り禁止”の聖域にカメラが… 少年事件の知られざる「家庭裁判調査官」の仕事に迫る 北海道 (18/08/31 19:25)






北海道ニュースUHBさんが、2018-08-31 10:27:51に公開した『”立ち入り禁止”の聖域にカメラが… 少年事件の知られざる「家庭裁判調査官」の仕事に迫る 北海道 (18/08/31 19:25)』は、動画ニュースnetがYoutubeから厳選して紹介している動画ニュースです。

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☆タイトル:”立ち入り禁止”の聖域にカメラが… 少年事件の知られざる「家庭裁判調査官」の仕事に迫る 北海道 (18/08/31 19:25)

☆投稿者:北海道ニュースUHB

☆公開日:2018-08-31 10:27:51

☆視聴時間:4:24

☆視聴回数:133



壁一面の棚に並べられた人形別の壁にはマジックミラー。ここは、普段公開されていない、札幌家庭裁判所の中の一室です。この部屋で、事件を起こした少年の心を解きほぐし、更生の道を共に探っていくプロフェッショナルの仕事に迫ります。

 ひとりの少年の人生を左右する決定が下されようとしています。

 裁判官:「これから少年審判の審理を行います」

 普段は関係者以外、入ることが許されない少年事件の審判室。大学生の職業体験として行われた模擬審判を特別に見せてもらうことができました。

 裁判官:「今回の件で一番つらい思いをしたのは誰だと思いますか?」

 少年:「一番は乙山君(被害者)です」

 裁判官:「はい、そうですね」

 想定されたのは、中学生の男子生徒が同級生に暴行を加え、大けがを負わせた事件。裁判官が一番高い席から廷内を見下ろす成人の裁判と違い、少年審判は出席者全員が同じ目線。もう一つの違いはこの人の存在です。

 家庭裁判所調査官:「調査官から意見を述べさせてもらいます。太郎君は鑑別所で自分の起こした事件の重さを反省して、自分のどんなところに問題があったかについても考えを深めつつあります」

 家庭裁判所調査官。少年非行の原因を突き止め、審判の行方を左右する重要な職責を担っています。

 札幌家庭裁判所 鈴木涼子主任家裁調査官:「ふつー、うぜえ、イライラっていうのは少年面接あるあるで、ポジティブに返してあげる。そういうことで相手がさらに次を出してくる」

 審理の前に少年の心の状態を把握するための部屋です。目を引くのは、壁に並べられたフィギュア。可愛らしい人形もあれば椅子に縛られた女性、サメ、建物など様々です。

 家庭裁判所調査官:「遊びを通した心理療法の一つ。これをやってもらうと、世界が変わっていく傾向がここにも表れる」

 別の壁にはめ込まれたマジックミラーから少年の様子を観察し、性格や心理状況を分析。調査官には法律はもちろん、心理学、社会学、教育学などの専門知識が求められます。

 少年:「いまの中学校ではいじめられたくなかったから不良っぽくしてればいじめられないかなって」

 調査官の分析の結果、少年の暴力行為の背景に前の学校でのいじめと相談できる人がいない家庭環境が浮き彫りになりました。

 そして、裁判官が下したのは…。

 裁判官:「処分自体はいま保留にしたうえで、調査官の試験観察に付すことにします」「太郎君については今日の決意を忘れずに試験観察の間しっかりとした生活を送ってきて、また審判廷にきてくれることを期待しています」

 少年の最終的な処分は調査官が一定期間、指導する観察の結果を踏まえ決まります。

 参加した学生:「不安を与えるのではなくて、家庭裁判調査官が安心して、こうしようねっていう具体例を出しながらっていうのはやりがいのある職業なのかなって感じました」

 札幌家庭裁判所 鈴木涼子主任家裁調査官:「(Q.この仕事のやりがいは?)少年が目に見えて明るい表情になってくれたりとか最初に会ったときよりも、ずっと多くのことができるようになって、楽しそうに職場に加わっていることとかそういう姿を見たときにはやっぱり変われるんだなって嬉しく思うときはあります」

 少年と向き合い、心を解きほぐす家庭裁判所調査官。少年が社会との繋がりを再構築するために不可欠の存在です。